本当に怖かった心霊スポット体験談 〜信じる信じないはあなた次第〜

ネットで見つけた心霊スポットの体験談を紹介していきます!

宮城県, 東北地方

旧水界トンネル

宮城県の心霊スポット「旧水界トンネル」にまつわる怖い話

宮城県の心霊スポット「旧水界トンネル」にまつわる怖い話

宮城の山奥にある旧水界トンネル。
明治19年に竣工した、県内で最も古い隧道だ。

山に穴を開ける工事。
それには労働者達の歴史が根付いている。
フランス人技師を呼んで作ったとも、フランスで学んだ日本人技師が作ったとも言われる、この歴史ある隧道はどうやって作られたのだろう。

江戸時代に作られた、米谷米や生糸、海産物を運ぶ重要な道、米谷道。
その峠道の勾配はきつく、馬車を使うには厳しかったため、政府の肝いりで作られた。

馬車道として始まり、一般車両も通るトンネルとして、明治から現代にかけて活躍した。
新しく新水界トンネルができるまでは、ここが重要な峠越えの道だった。
ただ、地元でも何となく通りたくない場所だった。

昭和60年代の頃だ。
しとしとと冷たい雨が降る10月。

水産メーカーに勤めるUさんは車を走らせていた。
東京から転勤してきたばかりで、この辺りのことがよくわかっていなかった。

山の緑の中に現れる隧道や峠では事故が頻繁に起きていた。
うっそうとした緑と霧が立ち込める場所。

事故が起きてもおかしくない。
隧道に近寄るにつれ、雨が激しくなっていた。

その時だった。
道の真ん中に灰色の作業着を着た人が倒れていた。

「うわっ」

慌ててブレーキを踏み、車は30㎝ほど横にスリップした。

「し、死んでんのか?」

Uさんはエンジンをかけたまま、ハンドブレーキをして慌てて降りる。
傘をさして倒れている人のところへ向かう。

倒れているのは随分痩せた年配の男性だった。
仰向けで白いひげがびっしょり濡れていた。

心臓に手をあてると音がしない。
横向きの顔を覗く。

男性の目が白目を剥いていた。
ぞっとする。

「ひええ、死んでる」

Uさんは急いで車に乗り込むが、道の真ん中に死体があっては通行できない。
もう一度死体のそばに戻り、ずるずると引きずり、脇によけた。

そして避けて隧道を通過した。
警察に行き、事の次第を話した。

だがパトカーで巡回しても、死体はみつからないという。
いや、絶対に死んでました。
僕がずらしただけで……

あまり熱弁振るうと、死体遺棄や殺人の容疑が掛けられそうだから、見間違いだったかな〜なんて話して早々に署を出た。




次の日、車に乗り込むと、ひどく生臭い。
昨日乗せた水産加工物の汁が漏れてたかと後部シートを見るが、そういったシミはない。

「何だこれ、血か?」

窓ガラスに汚れが見えた。
よく見ると内側に付いている。

『昨日は魚のぶつ切りを載せたヤツでもいたのかな』

と思った。
社用車だから誰でも利用する。

今日運ぶ予定だった社員が急きょ休みになり、またUさんが峠を越えて運ぶ役にまわされた。
二日続けて隧道を通ることになってしまった。

『もう誰も倒れてないよな……』

と思って通過する。
昨日自分が死体をよけた草むらを見た。

『やや!やっぱりある。足が見えている。』

今度は公衆電話で警察に連絡する。
また、死体を発見したことは会社にも連絡した。

「絶対ありますって。死体。今日も見たんですからちゃんと行って下さい。放置してたら白骨死体になっっちゃいますよ!」
「おかしいな、あれからまた行ったんだけんど、何もながったが……」
「灰色の作業着来たおじいさんです」
「灰色の作業着……ああ、またか」

「またかって何ですか?」
「いや、あんた、Uさん、しばらくは車運転せんほうがええべ」
「え? 何でです」
「あの隧道、時々出るんだよ。んでな、その、昔そのトンネル作った時のな……」

「出るって幽霊ですか?いやいや、完全に生身の人間ですよ。足もあったし」
「足があってもこの世のもんじゃねえべ。それにな、それが出るとな……」
「冗談も休み休み言ってください。今ここで待ってますからすぐ来てください!」
「うちもパトカー出したばっかりで、すぐは向かえん。あと1時間待ってもらえれば……とにかくUさんは運転したらいげねえ」

小銭が切れて、電話が切れた。
仕方なく車を運転して警察署に向かう。

しばらく走っていたときだった。
急に息苦しくなってきた。
そして生臭い匂いが立ち込める。

誰かいる。
誰か後ろに乘ってる!
後ろから首を締めてる!

恐る恐るバックミラーで後ろを見る。
誰もいない。

『なあんだ。脅かすなよ。』

その時だった。
目の前がガードレール。
大きなピンカーブだった。

「キキキー!」

夢中でハンドルを切り、ブレーキを踏んだ。
間一髪。
落ちたら崖だ。
ほっとした時、耳元で爺さんの声が聞こえた。

「チッ。しくじったべ」

はっとして助手席を見た。
一瞬誰かいるような気がしてひるんだが、誰もいない。
ただ、窓ガラス一面にべったりとたくさんの手の跡がついていた。

後で拭こうとしたら、内側に付いていた。
そこからは半狂乱になって車を運転し、警察署に着くまでの道が思い出せないそうだ。

後で土地に詳しい人間に聞いたら、あの灰色の作業着を着た爺さんは、昔の工事関係者で、トンネル掘削の事故で亡くなった霊だろうということだった。

それに出くわすと、必ず交通事故で死ぬとも言われるほど、地元では霊力が強く危険なんだそうだ。
危ないところだった。
Uさんは笑って、会社の仲間に自慢気に話していた。

「いやあ、危ないとこだった。運が良かったよ、俺は」

でも仲間は不思議そうにUさんを見た。
Uさんの肩に手が見えた気がしたからだ。

それから数日後、道を歩いているUさんにトラックが突っ込み、亡くなった。
運転手が走りよると頭から血を流したUさんが

「やっぱりか」

と言ったという。
これはUさんのお葬式で、会社の同僚が話してくれたことだ。

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