僕が小さな頃、大学で音楽の先生をしていた方から聴いた実話です。
東京には中央線が東西に走っていますが、その中央線の停車駅のうち『立川駅』と『国立駅』という二つの駅があります。
その区間にある踏み切りの一つに人身事故が多発した場所があるのです。
ある日、テレビの取材で心霊スポットの検証をする企画があり、例の人身事故名所の踏み切りに定点カメラを数台設置して検証したそうです。
検証1日目…
残念ながら霊らしきモノは何も写っておらず、ただあわただしく踏み切りを横切る人の波が写っていただけでした。
検証2日目…
この日もあわただしく行き交う人だけしか写っていませんでした。
2日たっても何も写っていないため撤収して他を当たろうという話になり、次に備えてプロデューサーは今日撮った映像を再確認しつつ明日はどうするか話し合っていました。
するとそんななか映像を見ていたスタッフの一人が
『ん?』
と何かに気づきました。
その人は1日目の通行人の動作と2日目の通行人の動作にある共通点を見つけたのです。
それは…
踏み切りで待っている時、通行人のだれかが必ずよろけるのです。
しかも踏み切りが上がり渡り始めると皆一様につまずくかのような動作で歩き始めるのです。
これをみたプロデューサーは即座にカメラの再配置をさせました。
そして最終日。
その見えない力はおぞましい形となって現れました。
そこに写り込んでいたのは…『おびただしい数の人の手』でした。
その無数の手は踏み切り待ちしている通行人に集ると、背中を押しつづけ、他方では線路に引き込もうと引っ張りつづけている映像だったのです。
しかしこの映像記録はその衝撃的な内容からお蔵入りになってしまい、真実は今だ隠されたままだそうです。
そしてその踏み切りは今も立川駅と国立駅間にあるそうです。
立川の人
もう何年の前に立体軌道になってるから
テレビの話はともかく危険でいわくつきの踏切はありましたけどね