大雪山国立公園に糠平湖があります。
ここは人造湖ですから、強制労働・人柱と歴史的背景は充分な場所です。
現在は使ってない宿ですが、私達観光バスや個人タクシーの運転手達の宿として長年使っていた宿でのことです。
風呂に入ると先客がおり運転手仲間だと思い
「お疲れでーす」
と声をかけました。
先客は二人おり、髪を洗ってます。
返事はない。
ときどき二人でヒソヒソ話をしています。
こっちに向い声をかけることはしない。
こっちが体を洗いながら、ゆっくりしてあがろうとして先客を見ると、まだ髪を洗ってる。
『変な人なのか、きれい好きなのか、五分刈り程度の短髪なのに丁寧に洗髪するもんだ』
と思いながら
「お先~~」
と声かけました。
やはり返事はありません。
浴衣を着ながら思い出しました。
二人が時々話すことは中国や朝鮮の人の話す言葉によく似ている。
少なくとも日本語ではない。
そして、周りを見渡しました。
中に二人残ってるのに脱いだ服がない。
思いきって浴室のドアを開けたが、当然のように誰もいない。
そこの宿に泊まるときは風呂に入らないか、全く気にしないかが鉄則でした。
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