あの病院…
肝試しに女の子五人で行った時、広い駐車場の真ん中に一台だけ車椅子があった……。
病院を一回りして
「何もなかったね…」
って車で帰ろうとした時、懐中電灯が、先程の車椅子を照らし出した…。
すると車椅子が、こちらに向かって、ユックリ動き出した。
ビックリした皆は慌てて車に飛び乗り逃げ出しました。
だけど、走り出した先はコツコツトンネル…。
停まる筈も無い処で車がトンネルの中で停車してしまい、女友達は皆、泣き叫び、私もパニック状態でした。
その時バックミラーに写ったのは、少しずつ近付いてくる車椅子の姿が…。
その時、対向車が…。
クラクションを鳴らし続けて停まって貰い
「どうかしましたか?」
と男性が二人下りて来てくれました。
車内の状態を見て何かを察知したのか男性達も顔を強張らせて言いました。
「出たんですか?」
と周りを見渡すと一台の車椅子が私の車にピッタリ付いていました。
男性達に運転して貰い近くのガソリンスタンドへ…。
窓を開けるといきなりガソスタの方が
「青ざめた顔で洗車した方が良いですよ…」
って、車を下りてみると車体全体に無数の手形がビッシリと付いていました。
それを見た男性達は逃げる様に立ち去りました。
洗車して貰い、見てみると窓と云う窓に、まだ手形がビッシリ…
ガソスタの、お兄さんが…
「これは外じゃ無くて内側から付いてますね…」
そのまま車を置いて帰って次の日、親に頼んで廃車にして貰いました。
親が言うには雨も降っていなかったのに車内はビショビショに濡れていたそうです。
15年程前の話ですが、遊び半分で行ったばかりに今でも後悔しています。
何故?
…あれから暫くして私が事故に遭い…
今では車椅子の生活をしているからですよ。
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