家業の関係で配達業務をしている。
配達範囲は善光寺周辺から飯縄高原で、使用車両は軽のバンタイプ。
深夜から早朝にかけての配達だから、七曲がりから飯縄にかけてが何となく怖い。
先月の中旬頃、飯縄の配達を終えて帰ってきたら、長峰城と七曲りの分岐点に誰かいる。
ちょっと言い表せないようなギクシャクした歩き方で城や火葬場にある方に歩いていた。
気持ち悪いと思いながらもそこを通り過ぎ、七曲がり入り口交差点から地附山方面に進んだ。
霊山寺前の道路に人が一人座っている。
40歳くらいの男だった。
座っているんだけど、上半身の動きがさっき見た奴にそっくりな変な動きをしていた。
気持ち悪かったのでなるべく車間を取って通り過ぎようとしたら、いきなり立ち上がった。
『うわっ!?』
と思ったら、そいつがいきなり横っ飛びで車につかまろうとしてきた。
引っかけるわけにもいかないから急ブレーキで止まったら、そいつが後部ガラスに張り付いてきた。
びっくりして後ろを振り向いたままそいつと見つめ合った。
そしたらそいつが
「だーれー、それだーれぇ?」
と誰も乗っていない荷台を指さしてきた。
コメントを残す